年末くらいからイギリスでの変異株に加えて、南アフリカ、ブラジルの変異株が感染力が強いからとメディアは国民を洗脳し続けています。
南アフリカの変異株に対して、論文がないか調べましたが、今のところプレプリント版の論文しか出ていません。
その論文の内容を、必要なところだけご紹介いたします。
|
|
イギリスの変異の論文とのアミノ酸の変異箇所の比較をしてみます。
感染症の広がりにかかわるのはSタンパク部分ですので、
その部位だけの比較です。
|
イギリスの変異株 |
南アフリカの変異株 |
spike
|
HV 69-70 deletion
|
L18F
|
|
Y144 deletion
|
D80A
|
|
N501Y
|
D215G
|
|
A570D
|
R246I
|
|
P681H |
K417N
|
|
T716I
|
E484K
|
|
S982A
|
N501Y
|
|
D1118H
|
A701V
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
南アフリカの変異は、イギリスの変異株で見られたN501Yが全く同じ変異として認められています。
これに加えてE484Kが頻度は少ないものの認められる(論文では0.02%以下となっています)ようで、この変異が加わったことで、感染する力が強くなったのかもしれないと、報道では取りざたされています。
E484Kは484番目のアミノ酸がE(=グルタミン酸)からK(=リシン)に変異したものです。
他にK417Nも比較的重要な変異だろうと考えられているようです。これは417番目のアミノ酸がK(=リシン)からN(=アスパラギン)に変異したものです。
スパイク蛋白のアミノ酸でも、この3個のアミノ酸はRBD(レセプターがくっつく領域)に存在しています。
そのため感染のしやすさにかかわってきていると推測される印象があります。
|
|
イギリスの変異株の論文には書かれていませんでしたが、南アフリカの変異株は、武漢株と違うEUで流行ったD614Gという変異株がベースになって、上記の変異が起こっているとのことでした。
|
|
RDBの立体図を示します。これは2020年の3月くらいにC国の研究者がNatureに載せた論文のものです。SARSウイルスのものと比較しています。
3月の時点でここまで解っていたというのは、素人の我々にはなんでここまで解るのかと思ってしまいます。
左の図がSARS-CoV-2ですが、ちらっとN501の位置が書かれています。E484は残念ながらどこに位置するのか分かりません。K417は少し離れた場所にあるようです。
|
|
|
|
この論文に書かれていた、RBDの位置の図もお示しいたします。
501と484はかなり近い位置にあるので悪さをする確率が高くなるようです。RBDの領域にある遺伝子が変異すると、感染する際の広がり方に影響が起こる可能性が高いようです。
|
|
|
|
引用論文はまだプレプリントで評価されていないものですので、論文雑誌もないものです。
タイトルは「Emergence and rapid spread of a new severe acute respiratory syndrome
-related coronauirus 2(SARS-CoV-2) lineage with multiple spike mutations
in South Africa」という論文です。
|
|